「育休をもう少し延長したいけれど、保育園は第一希望しか書かなくても大丈夫?」
「希望園が1つだけだと、わざと保育園に落ちようとしていることが会社やハローワークにバレる?」
育休延長を考えていると、このような不安を感じる方もいるのではないでしょうか。
第二・第三希望まで書けば安心なのかもしれませんが、実際に通わせるつもりのない保育園まで書いて内定してしまうのも困ります。
さらに、2025年4月からは育児休業給付金の延長手続きが変わり、保育園の「入所保留通知書」だけでなく、自治体へ提出した「保育所等の利用申込書の写し」も確認されるようになりました。
そのため、次のような疑問を持つ方も多いでしょう。
- 第一希望しか書いていないことは分かる?
- 育休延長するなら何園申し込む必要がある?
- 「わざと落ちようとしている」と判断されない?
- 育休延長希望のチェック欄にチェックしても大丈夫?
- 第一希望だけでも育児休業給付金を延長できる?
結論からいうと、育児休業給付金の延長に「複数の保育園への申込み」は必須ではなく、第一希望の1園だけだからという理由だけで延長できなくなるわけではありません。
ただし、2025年4月以降は「速やかな職場復帰のための申込みか」も確認されるため、「第一希望だけなら大丈夫」と申込内容を気にせず手続きを進めるのは注意が必要です。
この記事では、第一希望しか書かない場合にどこまで申込内容が確認されるのか、育休延長への影響、2025年4月以降に注意したい申込み方まで分かりやすく解説します。
「何園書けばいいの?」と迷っている方も、自分の場合にどう申し込めばよいのか一緒に整理していきましょう。
保育園は第一希望しか書かないとバレる?
「保育園を第一希望しか書かなかったら、育休を延長したいことが会社にバレるのでは?」と不安になる方もいるでしょう。
特に2025年4月から育児休業給付金の延長手続きが変わったため、「第一希望だけだと、わざと落ちようとしていると思われるのでは」と心配になりますよね。
結論からいうと、第一希望の1園しか書いていないことだけを理由に、育児休業給付金を延長できなくなるわけではありません。
厚生労働省のQ&Aでも、複数の保育所等への申込みは育児休業給付金の延長要件ではないとされています。
そのため、「育休延長するなら第二希望や第三希望まで必ず書かなければならない」という全国共通のルールはありません。
実際、「上の子と同じ園でなければ送迎が難しい」「勤務時間を考えると通える園が限られる」など、第一希望しか書かないことにはさまざまな理由があります。
第一希望だけだからといって、それだけで「落選目的」と判断されるわけではありません。
一方で、2025年4月以降は「申込内容は見られないから大丈夫」と考えるのは注意が必要です。
以前と現在では、育児休業給付金を延長するときに確認される書類が変わっているからです。
2025年4月から保育園の申込書も確認される
2025年4月から、保育所等に入れなかったことを理由に育児休業給付金の支給対象期間を延長する際の手続きが変更されました。
以前は市区町村が発行する入所保留通知書などによって、保育園に入れなかったことを確認する仕組みが中心でした。
現在はそれに加えて、保育所等への申込みが「速やかな職場復帰のため」に行われたものと認められることが必要です。
その確認のため、原則として次の3つの書類を提出します。
- 育児休業給付金支給対象期間延長事由認定申告書
- 自治体へ提出した保育所等の利用申込書の写し
- 入所保留通知書・入所不承諾通知書など
特に注意したいのが、自治体へ提出した保育園の利用申込書の写しも必要になったことです。
厚生労働省によると、利用申込書については、申し込んだ子どもの氏名や申込日、利用開始希望日だけでなく、「入所に関する意思表示」や「申し込んだ保育所」なども確認できる必要があります。
つまり、2025年4月以降は「不承諾通知が出れば申込みの中身は関係ない」という考え方ではありません。
「第一希望しか書いていないことが分かるのでは?」という不安は、この制度変更を考えるともっともな疑問です。
ただし、ここで「申込書を確認される=第一希望だけでは育休延長できない」と考える必要もありません。
厚生労働省は、育児休業給付金の延長について複数の保育所等への申込みを要件としていません。
大切なのは希望園の「数」だけではなく、実際に保育園へ入れた場合に職場復帰する意思がある申込みなのかという点です。
たとえば、上の子が通っている園でなければ2か所への送迎が難しい家庭もあります。
自宅や駅から離れた園では、保育園へ送ってから出勤すると始業時間に間に合わない家庭もあるでしょう。
実際に子どもを預けて働くことを考えた結果、現実的に通える園が第一希望の1園しかないケースは十分考えられます。
「第一希望しか書かない」という結果だけを見るのではなく、なぜその園を希望しているのかまで整理しておくことが大切です。
また、利用申込書の写しは申込み前に自分でコピーを取るか、写真を撮って保管しておきましょう。
「自治体に提出したから手元になくても大丈夫」と思っていると、育児休業給付金の延長手続きで困る可能性があります。
会社にはどこまで分かる?
「ハローワークが申込書を確認するのは分かったけれど、会社にも第一希望しか書いていないことがバレるの?」という点も気になるところです。
ここでは、「自治体から会社へ情報が自動的に伝わること」と「延長手続きで申込書を扱うこと」は分けて考える必要があります。
自治体が「この人は第一希望しか書いていません」と勤務先へ個別に知らせることを前提とした制度ではありません。
一方で、育児休業給付金の延長申請を勤務先経由で行う場合は、手続きに必要な書類として利用申込書の写しを勤務先へ提出するケースがあります。
その場合、会社側が申込書を取り扱う以上、「第一希望しか書いていないことを会社には絶対に知られない」とは言い切れません。
育休延長の手続きで会社にどこまで申込内容がバレるのかは、こちらの記事で詳しく解説しています。
だからこそ、「バレないようにするにはどうすればいい?」と考えるよりも、第一希望だけにした理由を必要に応じて説明できる状態にしておく方が現実的です。
たとえば、次のような事情で希望園が限られる家庭は珍しくありません。
- 上の子と同じ保育園に通わせたい
- 通勤経路を考えると利用できる園が限られている
- 勤務時間と保育時間が合う園が限られている
- 送迎時間を考えると複数園への申込みが現実的ではない
「第一希望だけだと会社から怪しまれるかもしれない」と考えて、実際には通えない第二希望・第三希望まで書きたくなる方もいるでしょう。
しかし、希望していない園を書いて実際に内定した場合には、今度は「その園へ通えるのか」「内定を辞退したら育休延長に影響しないか」という別の問題が生じます。
会社にどう見られるかだけを理由に、実際には通うつもりのない保育園を希望欄へ追加するのは慎重に考えた方がよいでしょう。
「何園書けば怪しまれないか」ではなく、「内定したら本当に子どもを預けて復職できる園か」を基準に考える方が、2025年4月以降の制度にも沿いやすくなります。
第一希望しか書かないこと自体を過度に恐れる必要はありません。
一方で、現在は申込書の内容も確認されるため、「第一希望だけでも絶対にバレない」「不承諾通知さえあれば大丈夫」と考えないことが重要です。
育休延長なら保育園は何個書く?第一希望だけでもいい?
育休延長を考えていると、「保育園は何個まで希望を書けばいいの?」と迷う方も多いでしょう。
第一希望しか書かなければ「本当は保育園に入るつもりがないと思われるのでは」と不安になる一方で、第二・第三希望まで書いて希望していない園に内定するのも困りますよね。
結論からいうと、育児休業給付金の延長に「○園以上申し込まなければならない」という決まりはありません。
厚生労働省のQ&Aでも、複数の保育所等への申込みは育児休業給付金の延長要件ではないことが明記されています。
そのため、第一希望の1園だけに申し込んだことだけを理由に、育児休業給付金を延長できなくなるわけではありません。
ただし、2025年4月以降は保育園に入れなかったという結果だけでなく、「速やかな職場復帰のために保育所等へ申し込んだか」も確認されます。
大切なのは希望園の数を増やすことではなく、実際に内定したら通える保育園へ申し込むことです。
複数の保育園への申込みは必須ではない
「育休を延長するなら、第二希望や第三希望まで書かないとハローワークに怪しまれるのでは?」と考える方もいるかもしれません。
しかし、育児休業給付金の延長について、複数の保育所等への申込みは要件になっていません。
つまり、「最低3園」「通える範囲の保育園をすべて書く」といった全国共通の決まりがあるわけではありません。
第一希望の1園だけに申し込むことも可能です。
たとえば、次のような事情から希望できる保育園が1園に絞られる家庭もあります。
- 上の子と同じ保育園でなければ送迎が難しい
- 通勤経路上で現実的に利用できる保育園が限られている
- 勤務時間と保育時間が合う園が1園しかない
- 子どもへの特別な配慮が必要で利用できる園が限られている
このような事情がある人まで、育休延長のためだけに希望園を増やさなければならないわけではありません。
一方で、「第一希望しか書かなければ落ちやすいから」という理由だけで1園に絞ることとは分けて考える必要があります。
2025年4月以降の育児休業給付金の延長では、自治体へ提出した利用申込書の写しなどから、職場復帰のための申込みだったかが確認されます。
そのため、単純に「何園なら大丈夫か」を基準にするよりも、内定した場合に実際に子どもを預けて復職できる保育園かを基準に希望園を決めることが大切です。
第一希望しか書かない場合も、「自宅から近い」「通勤経路にある」「兄弟姉妹が通っている」など、その園を希望する理由を自分の中で整理しておくと安心です。
第二・第三希望まで無理に書く必要はない
「第一希望だけだと育休延長できないかもしれない」と不安になると、とりあえず第二希望や第三希望まで埋めた方が安全に思えるかもしれません。
しかし、実際には通うつもりのない保育園を「念のため」という理由だけで希望欄に追加する場合は注意が必要です。
希望した保育園から内定が出れば、「やっぱり通いたくない」という問題が起こる可能性があるからです。
特に育児休業給付金の延長を考えている場合、保育園の内定辞退は軽く考えない方がよいでしょう。
2025年4月以降に使用される「育児休業給付金支給対象期間延長事由認定申告書」では、申し込んだ保育所等から内定を受けた後に辞退したことがあるかについても確認項目があります。
原則として、保育所等の内定を辞退した場合は、保育所等を利用する意思がなかったものとして育児休業給付金の延長要件を満たさない可能性があります。
そのため、「第一希望だけでは不安だから第二希望も書いて、受かったら辞退すればいい」と考えるのは避けた方がよいでしょう。
たとえば、第一希望は自宅から徒歩10分で通勤経路上にあるものの、第二希望の候補は自宅から反対方向にあり、毎日の送迎では始業時間に間に合わないケースも考えられます。
このような場合に、「希望欄を埋めるため」だけに第二希望へ記入すると、実際に内定したときに困ることになります。
反対に、第二希望でも「第一希望がダメならここに預けて復職したい」と思えるのであれば、希望園として申し込むことを検討できます。
つまり、希望順位を決める基準は「育休延長の審査で怪しまれないために何園書くか」ではありません。
「その保育園に内定したら、本当に子どもを預けて職場復帰できるか」を基準に考えることが重要です。
第一希望しか現実的に通える園がないのであれば、複数園への申込みが育児休業給付金の延長要件ではないことを踏まえたうえで、自治体の申込ルールを確認して申し込みましょう。
第一希望だけだと「わざと保育園に落ちる」と判断される?
保育園を第一希望しか書かない場合、「育休を延長するために、わざと落ちようとしていると判断されない?」と心配になる方もいるでしょう。
育休を延長することで周囲からどう思われるか不安な方は、育休延長が「ずるい」と思われる理由や気まずさへの対処法も参考にしてください。
特に第一希望が人気園だったり、通える範囲にほかの保育園があったりすると、「1園しか申し込まないのは不自然なのでは」と不安になりますよね。
結論からいうと、第一希望の1園しか申し込んでいないという事実だけで、「わざと保育園に落ちようとしている」と判断されるわけではありません。
厚生労働省も、育児休業給付金の延長に複数の保育所等への申込みを必須としていません。
ただし、2025年4月以降は「保育園に落ちた」という結果だけでなく、速やかに職場復帰するための申込みだったかも確認されるようになりました。
そのため、「第一希望しか書かないこと」よりも、申込内容全体から復職する意思が確認できるかが重要です。
2025年4月から「復職する意思」も確認される
2025年4月から、保育所等に入れなかったことを理由に育児休業給付金を延長する際の確認方法が変わりました。
現在は市区町村が発行する入所保留通知書や入所不承諾通知書だけではなく、保育所等の利用申込書の写しや「育児休業給付金支給対象期間延長事由認定申告書」も確認されます。
その目的は、保育所等への申込みが「速やかな職場復帰のため」に行われたものかを確認するためです。
つまり、「保育園に申し込んだものの入れなかった」という結果だけではなく、どのような内容で申し込んだのかも確認対象になります。
ただし、ここで誤解したくないのが、「第一希望しか書かない=復職意思がない」ではないということです。
保育園に入れない場合以外も含めて延長条件を確認したい方は、育休延長が自己都合でも認められるケース・認められないケースも確認しておきましょう。
育児休業給付金の延長について、複数の保育所等への申込みは要件とされていません。
そのため、実際に通える保育園を検討した結果、第一希望の1園だけになったとしても、それだけで延長要件を満たさないことにはなりません。
一方で、第一希望の数だけではなく、ほかの申込内容にも注意が必要です。
たとえば、育児休業給付金の延長では、保育所等の利用開始希望日が子どもの1歳の誕生日以前になっているかなども確認されます。
また、申し込んだ保育所等が合理的な理由なく自宅から遠い場合や、保育所等の内定を辞退した場合も、延長要件に影響する可能性があります。
「落ちるために第一希望だけにする」という考え方ではなく、「内定したら実際に預けて復職できる園へ申し込む」という考え方が重要です。
第一希望しか書かない場合も、自宅からの距離や通勤経路、保育時間、兄弟姉妹の送迎などを考えて、その園を選んだ理由を整理しておくと安心です。
育休延長希望のチェック欄には注意が必要
もう一つ注意したいのが、自治体の保育園申込書に設けられている「育休延長希望」などのチェック欄です。
「ここにチェックを入れたら、育休を延長したいことがハローワークに分かってしまうの?」と心配になる方もいるでしょう。
2025年4月以降は利用申込書の写しも延長手続きで確認されるため、チェック欄の内容も無関係とはいえません。
特に注意が必要なのは、申込書上で「入所保留となることを希望する」「育児休業の延長を積極的に希望する」といった意思表示をしている場合です。
厚生労働省のQ&Aでは、このように入所保留や育児休業の延長を積極的に希望する意思表示をしている場合、速やかな職場復帰のための申込みとは認められず、育児休業給付金の延長要件を満たさないとされています。
「育休延長希望の欄にチェックして不承諾通知をもらえば、必ず給付金も延長できる」という考え方は現在の制度では注意が必要です。
一方で、チェック欄に「育児休業の延長」に関する言葉が含まれているだけで、すべて問題になるわけではありません。
厚生労働省は、「入所できない場合は育児休業の延長も許容できる」という趣旨の意思表示については、選考結果によっては入所して復職する意思が読み取れる場合、積極的な育休延長希望とは区別しています。
たとえば、「保育園に入れれば復職するが、入れなかった場合には育休延長も許容できる」という意思表示と、「保育園には入らず育休を延長したい」という意思表示では意味が異なります。
重要なのは「育休延長」という言葉があるかではなく、チェックした選択肢がどのような意思表示になっているかです。
自治体によって申込書の選択肢や表現は異なるため、ネット上で「この欄にチェックすれば大丈夫」と書かれていても、そのまま自分の自治体に当てはめることはできません。
チェック欄の意味が分かりにくい場合は、提出前に自治体へ「この項目を選ぶと利用調整ではどのように扱われますか」と確認しておくと安心です。
育児休業給付金への影響について判断できない場合は、管轄のハローワークにも確認しておきましょう。
第一希望しか書いていないことやチェック欄を「どうすればバレないか」と考えるよりも、実際に復職できる条件で申し込み、その内容を後から確認されても説明できる状態にしておくことが、現在の制度では大切です。
第一希望だけで申し込むときの注意点
第一希望の保育園しか現実的に通えない場合、無理に第二希望や第三希望まで書く必要はありません。
ただし、育児休業給付金の延長も考えているなら、「第一希望だけなら何をしても大丈夫」というわけではない点には注意が必要です。
2025年4月以降は、保育園に入れなかった結果だけでなく、利用申込書の内容などから速やかな職場復帰のための申込みだったかも確認されます。
第一希望だけで申し込む場合は、「内定したら本当に通える園を選ぶ」「必要書類を残す」「分からないことは申込み前に確認する」という3点を意識しておきましょう。
実際に通える保育園へ申し込む
第一希望だけで申し込む場合に最も大切なのは、内定したら実際に子どもを預けて職場復帰できる保育園を選ぶことです。
「第一希望しか書かなければ落ちる可能性が高くなるかも」と考えて、倍率だけを基準に園を選ぶのはおすすめできません。
育児休業給付金の延長では、保育所等への申込みが速やかな職場復帰のために行われたものか確認されるためです。
保育園を選ぶときは、少なくとも次のような条件を確認しておきましょう。
- 自宅から無理なく送迎できるか
- 通勤経路から大きく外れていないか
- 保育時間と勤務時間が合っているか
- 兄弟姉妹がいる場合でも毎日の送迎ができるか
- 内定した場合に実際に入園する意思があるか
特に注意したいのが、希望する保育園までの距離です。
育児休業給付金の延長では、申告書で申し込んだ保育所等のうち自宅から最も近い施設までの通所時間を申告します。
合理的な理由なく、自宅から片道30分以上かかる保育園だけに申し込んでいる場合は、延長要件を満たさない可能性があります。
一方で、30分以上かかるから必ず認められないわけではありません。
通勤途中にある、近隣に利用できる保育園がない、勤務時間に対応できる園が限られている、兄弟姉妹と同じ園を希望しているなど、合理的な理由が認められる場合があります。
「第一希望が1園だけか」よりも、「なぜその園を選び、内定したら実際に通えるのか」が重要です。
第一希望しか書かないことに不安がある場合は、「この園なら入園できれば復職する」と自分で説明できるかを一つの判断基準にすると分かりやすいでしょう。
申込書のコピーと入所保留通知書を保管する
2025年4月以降に育児休業給付金の延長を申請する場合、書類の保管はこれまで以上に重要です。
「不承諾通知だけ取っておけば大丈夫」と考えないようにしましょう。
保育所等に入れなかったことを理由に育児休業給付金の延長を申請する場合は、原則として次の書類が必要になります。
- 育児休業給付金支給対象期間延長事由認定申告書
- 保育所等の利用申込書の写し
- 入所保留通知書・入所不承諾通知書など
特に忘れやすいのが、自治体へ提出する利用申込書の写しです。
申込書を自治体へ提出する前に、必ずコピーを取るか、申込内容が確認できるよう写真を残しておきましょう。
電子申請の場合も、申込内容を確認できる画面を保存するなど、後から提出内容を確認できる状態にしておくと安心です。
第一希望しか書いていない場合も、申込書の写しを残しておけば、「どの園を希望したのか」「利用開始希望日をいつにしたのか」「どの選択肢にチェックしたのか」を後から確認できます。
また、保育園に入れなかった場合に自治体から発行される入所保留通知書や入所不承諾通知書も保管しておきましょう。
「申込書の写し」と「入所できなかったことを証明する書類」はセットで保管しておくと考えると分かりやすいです。
申込書の写しを取り忘れた場合は、そのまま諦めるのではなく、申込みを行った自治体に申込書の写しを発行できるか相談しましょう。
迷ったら自治体・ハローワークに確認する
ネットで調べていると、「第一希望だけでも大丈夫だった」「育休延長希望にチェックしても問題なかった」など、さまざまな体験談が見つかります。
しかし、保育園の利用調整方法や申込書の項目は自治体によって異なります。
また、保育園の利用調整について確認したいのか、育児休業給付金の延長要件について確認したいのかによって、問い合わせ先も変わります。
保育園の申込みや選考について分からない場合は自治体、育児休業給付金の延長について分からない場合はハローワークに確認すると整理しやすいでしょう。
自治体には、次のような内容を確認できます。
- 第一希望の1園だけでも申し込めるか
- 希望園の数が利用調整に影響するか
- 育休延長に関するチェック欄が選考でどう扱われるか
- 申込書の控えをどのように残せばよいか
一方、ハローワークには育児休業給付金について確認します。
- 第一希望の1園だけの場合でも延長要件を満たせるか
- 自分の申込内容で必要になる書類は何か
- 希望園までの距離や通所時間に問題がないか
- 自治体のチェック欄が延長審査にどう影響するか
問い合わせる際は、「育休延長したいのですが大丈夫ですか?」だけではなく、自分の状況を具体的に伝えるのがポイントです。
たとえば、「通勤と送迎の関係で実際に通える保育園が1園しかなく、第一希望だけで申し込む予定です」と伝えれば、より自分のケースに合った回答を得やすくなります。
第一希望しか書かないことに不安があるなら、申込みを済ませてから悩むのではなく、提出前に確認するのが最も確実です。
「会社にバレないか」を基準に申込内容を決めるのではなく、実際に通える保育園へ申し込み、現在の延長要件に沿って手続きを進めることで、後から「この申込み方で大丈夫だったのかな」と悩むリスクを減らせます。
保育園を第一希望しか書かない場合のよくある疑問
保育園を第一希望しか書かないと決めても、「選考で不利にならない?」「もし受かったら辞退してもいい?」「育休延長に関するチェック欄はどうすればいい?」など、新たな疑問が出てくるでしょう。
特に注意したいのは、保育園の利用調整と育児休業給付金の延長審査は別の仕組みだという点です。
自治体が行う保育園の利用調整では、その自治体が定める指数や優先順位などが使われます。
一方、育児休業給付金の延長では、2025年4月から保育園への申込みが速やかな職場復帰のために行われたものかも確認されます。
「第一希望だけ」という同じ申込みでも、保育園の選考への影響と育休延長への影響は分けて考えることが大切です。
第一希望だけだと保育園選考で不利になる?
「第一希望しか書かないと、第二・第三希望まで書いた人より選考で不利になるのでは?」と心配になる方もいるでしょう。
しかし、第一希望しか書いていないことだけで一律に選考順位が下がるとは限りません。
たとえば世田谷区では、希望園の数や順位によって利用調整が有利・不利になることはないと案内しています。
福生市でも、原則として希望園の記入数によって優先されたり不利になったりすることはないとしています。
一方で、保育園の利用調整ルールは自治体によって異なるため、「全国どこでも第一希望だけで不利にならない」とは言い切れません。
同じ指数の人が並んだ場合に希望順位を考慮する自治体もあるため、自分が申し込む自治体の利用調整基準を確認する必要があります。
また、「第一希望だけにすれば、その園に入りやすくなる」というわけでもありません。
希望園を1園に絞れば、その園に入れなかった場合にほかの園で内定する可能性がなくなるため、結果として保育園へ入れる可能性そのものは低くなります。
反対に、第二希望や第三希望を書けば第一希望が不利になるとも限りません。
自治体によっては、指数などに基づいて選考したうえで、内定可能な園が複数あれば希望順位の高い園を案内する仕組みになっています。
第一希望だけにするか迷ったときは、「第一希望に受かりやすくなるか」ではなく、「第二希望の園に内定した場合でも本当に通いたいか」で判断すると分かりやすいでしょう。
第二希望でも通いたいのであれば記入し、第一希望以外には現実的に通えないのであれば、自治体の利用調整ルールを確認したうえで希望園を決めることが大切です。
保育園に受かったのに辞退すると育休延長できない?
第一希望しか書かないか迷う大きな理由の一つが、「第二希望まで書いて、そこに受かったらどうしよう」という不安です。
「とりあえず第二・第三希望まで書いて、希望しない園に受かったら辞退すればいい」と考える方もいるかもしれません。
しかし、育児休業給付金の延長を考えている場合は注意が必要です。
2025年4月以降の延長手続きでは、保育所等の利用内定を辞退したことがあるかも確認されます。
厚生労働省のQ&Aでは、これまでに内定を辞退している場合は、原則として育児休業給付金の延長要件を満たさないとしています。
つまり、「第一希望だけだと怪しまれそうだから第二希望も書く」「第二希望に受かったら辞退して育休を延長する」という方法にはリスクがあります。
ただし、内定を辞退すればどのような事情でも必ず延長できないというわけではありません。
内定後の住所変更などによって、その保育園への通所が困難になる事情の変更が生じた場合には、具体的な理由を申告することで延長が認められる可能性があります。
重要なのは、申込み時点で実際に通う意思がある保育園を希望欄に書くことです。
たとえば、第一希望にはぜひ通わせたいものの、第二希望の候補は送迎すると始業時間に間に合わないのであれば、「欄を埋めるため」だけに第二希望へ書く必要があるのか慎重に考えた方がよいでしょう。
一方、「第一希望がダメでも第二希望なら預けて復職する」と考えているのであれば、第二希望として申し込むことを検討できます。
希望園を書くときは「受かっても辞退できるか」ではなく、「受かったら本当に入園するか」を基準にすることが重要です。
「育休延長も許容できる」にチェックしても大丈夫?
自治体によっては、保育園の利用申込書に「保育園に入れなかった場合は育休延長も許容できる」といった選択肢が設けられています。
この言葉を見ると、「ここにチェックしたら、育休を延長したいと判断されて給付金を延長できなくなるのでは?」と不安になるでしょう。
しかし、「育休延長も許容できる」という趣旨の項目にチェックしたことだけで、育児休業給付金の延長が必ず認められなくなるわけではありません。
厚生労働省は、「保育所等に入所できない場合は育児休業の延長も許容できる」といった消極的な意思表示について、選考結果次第では育児休業を終了して職場復帰する意思が読み取れる場合は、積極的な育休延長希望には該当しないとしています。
つまり、「入園できれば復職するが、入れなかった場合は育休延長も受け入れる」という意思表示であれば、延長が認められる場合があります。
一方で、「育児休業の延長を希望する」「入所保留となることを希望する」「職場復帰の意思がない」など、入園や復職を希望していないことを明確に意思表示している場合は扱いが異なります。
入所保留や育児休業の延長を積極的に希望していると判断される場合は、育児休業給付金の延長が認められません。
ここで難しいのは、自治体によってチェック欄の文言が同じではないことです。
「育休延長」という言葉が含まれているかどうかだけでは判断できません。
厚生労働省も、選択肢の記載が異なる場合は一概に判断できないとしています。
そのため、申込書に次のような選択肢がある場合は、それぞれの意味を確認してから選びましょう。
- 保育園に入れれば復職を希望する
- 入れなかった場合は育休延長も許容できる
- 育休延長を希望する
- 入所保留となることを希望する
似たような表現に見えても、育児休業給付金の延長審査では意味が異なる可能性があります。
「育休延長に関する項目へチェックしたら全部ダメ」と考えるのではなく、「入園できた場合には復職する意思が読み取れる選択肢か」を確認することがポイントです。
自治体独自の表現で判断に迷う場合は、利用調整での扱いを自治体へ確認し、育児休業給付金への影響についてはハローワークへ確認してから申し込むと安心です。
まとめ
保育園を第一希望しか書かない場合、「育休を延長したいことが会社にバレるのでは?」「わざと落ちようとしていると判断されない?」と不安になる方もいるでしょう。
しかし、育児休業給付金の延長に複数の保育園への申込みは必須ではなく、第一希望の1園だけという理由だけで延長できなくなるわけではありません。
一方、2025年4月からは利用申込書の写しも提出するため、保育園への申込内容が確認されるようになっています。
この記事の重要なポイントをまとめます。
- 育休延長のために複数の保育園へ申し込む必要はない
- 第一希望しか書かないことだけで「わざと落ちる」と判断されるわけではない
- 2025年4月からは利用申込書の写しも延長手続きで確認される
- 実際に内定したら通える保育園へ申し込むことが重要
- 育休延長を積極的に希望する意思表示は延長審査で注意が必要
- 「入れなければ育休延長も許容できる」という意思表示は、必ずしも延長不可になるわけではない
- 内定辞退は育児休業給付金の延長に影響する可能性がある
- 利用申込書のコピーと入所保留・不承諾通知書は必ず保管しておく
「会社にバレないために何園書くか」ではなく、「内定したら本当に預けて復職できる園か」を基準に希望園を決めることが大切です。
第一希望だけでよいか迷った場合は、保育園の利用調整については自治体、育児休業給付金の延長についてはハローワークへ事前に確認しておきましょう。